あなたの知らない中国語!

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2021年10月27日(水) 每天五分钟 中国語リスニング 三十六计败战计第一计“美人计” 三十六計敗戦計第一計「美人計」

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原文

今日のリスニング


大家好!从这一集开始我们开始进入三十六计的最后一部分“败战计”。这个败战计中收录的是己方处于绝对劣势,或者说已经失败的情况下可以采用的计策。每一个计策都是需要付出巨大的代价,有很大的风险的,而且还不一定能成功,所以一般不会轻易使用。


败战计的第一计是“美人计”,简单来说就是日语当中的「ハニートラップ」。大家可能也听说过中国有这样一个传统的手段来拉拢人心或削弱对方主将的力量,这个早已被用烂了的招数之所以能屡试不爽我想是不是因为中国男人特别好色呢?没有统计过我也不太清楚,不过历史上的确有很多因贪婪美色而祸家灭国的故事。比方说之前我们聊过的“申生在内而亡,重耳在外而安”的故事里,申生和重耳的父皇就是因为宠爱异族的美女,听信其谗言才把自己的儿子给逼死的。


不过历史上最有名的美人计之一当属勾践献西施给夫差以灭吴国的故事了。这个故事发生在“卧薪尝胆”年间,我们之前也讲到过这个故事。越国被吴国打败后越王勾践被吴王夫差叫到自己的王宫里做牛做马,受尽耻辱。但他忍了下来,骗取了夫差的信任。数年后勾践被允许返回自己的国家,他为了时刻提醒自己要雪耻,所以天天睡在柴木上让自己感到疼痛,天天舔苦胆让自己感到苦涩。


但是吴国实力十分强大,光靠武力不知道能不能取胜。于是越国大夫文种向勾践献上一计:“高飞之鸟,死于美食,深泉之鱼,死于芳饵,要想复国雪耻,应投其所好,衰其斗志,这样,可置夫差于死地。”于是勾践挑选了一位绝代佳人名叫西施,送给了夫差,并年年向吴王进献珍奇珠宝。夫差认为勾践已经向他臣服,所以一点也不加怀疑。夫差整日与美人饮酒作乐,一天比一天厉害,根本不想过问政事,连最心腹的大臣伍子胥的劝谏也听不进去。伍子胥力谏无效,反被逼自尽。勾践看在眼里,喜在心中。公元前482年,吴国大旱,勾践乘夫差北上会盟之时,突出奇兵伐吴,吴国终于被越国所灭,夫差也落得一个被逼自刎的结果。“美人计”真是奏效啊!


为什么会这么奏效呢?我们来看看“美人计”的原文是怎么写的:兵强者,攻其将;将智者,伐其情。将弱兵颓,其势自萎。也就是说要利用敌人自身的严重缺点来给予打击。那么最好的方法是什么呢?“美人计”的按语给出了答案:兵强将智,不可以敌,势必事先。事之以土地,以增其势,如六国之事秦:策之最下者也。事之以币帛,以增其富,如宋之事辽金:策之下者也。惟事以美人,以佚其志,以弱其体,以增其下之怨。


古人常说“英雄难过美人关”,勾践献给夫差的西施正是被后世誉为“古代四大美女”之首的绝世美人,也难怪夫差会中计啊。不对,中了美人计把国家搞得灭亡的人能叫“英雄”吗?而现代社会大家越来越重视外观,“好色”的倾向似乎越来越重了,“美人计”依旧十分活跃,大家也一定要小心不要中了「ハニートラップ」哦!

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今日の単語とフレーズ


屡试不爽

经过很多次尝试都没有差错,试了几次都成功了。

何度試しても上手くいった、何度やってみても失敗しなかった、という意味です。


例文:

“同桌的马良每次考试都把答案写在手心上作弊,没有一次被发现过,屡试不爽。”


訳文:

「(学校の)デスクメイトの馬良が試験の度に掌に答えを書いてカンニングしてたけど、一度もバレなかった。ずっと成功してた。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今回から三十六計最後の部分である「敗戦計」に入ります。「敗戦計」に収録されている計略は自軍が絶対的な劣勢にある場合、もしくは既に負けた場合に使える策略です。どの策も多大な代償を払ったり、大きなリスクを伴ったりする上成功が保証されていないため、軽々しく使えるものではありません。


「敗戦計」の第一計は「美人計」と言って、日本語の「ハニートラップ」にイコールします。皆さんももしかしたら中国のこの人を取り入れたり、相手の主将の力を削いだりする伝統的な手段をご存じかもしれません。とうに使い古された方法なのに何故未だに効果が良いのかというと、中国の男性が特に「好色」だからだと思うのですが、統計がないのでよく分かりません。ただ美人に溺れたせいで家や国を滅ぼしてしまった例は歴史上たくさんありました。例えば前お話ししました「申生在内而亡,重耳在外而安」の物語の中で申生と重耳の父親である国王も異民族の美女を寵愛し、その美女の讒言を信じて自分の息子を死に追い込んだのです。


歴史上一番有名な「美人計」の例の一つはやはり勾践が夫差に西施という美女を献上し、呉の国を滅ぼした物語ではないでしょうか。このことは前にお話ししました「臥薪嘗胆」と同じ時に起きました。越の国が呉の国に敗れた後、越の国王勾践が呉の王宮まで呼び出され、呉の国王夫差にこき使われました。勾践は屈辱の限りを味わいましたがそれを我慢し、やっと夫差の許しを得て数年後自分の国に帰りました。勾践は毎日柴の上に寝ることで自分に痛みを感じさせ、毎日苦い肝を舐めて自分に苦味を感じさせ、絶対に雪辱を果たすことを忘れないようにしていました。


しかし呉の国は力のある国で、武力だけで勝てるかどうか分かりません。そこで越の国の大夫(官職)文種が勾践に一計を提案しました。文種曰く「高く飛んでいる鳥は食べるために死に、深い泉の中にいる魚も餌を取るために死んだりします。国の恥を雪辱するためには敵の好きなことを提供してあげて、闘志を削がせるべきです。そうすれば夫差をやれます。」ということで勾践は西施という絶世美人を夫差に献上し、更に毎年金銀財宝も献上しました。これを見て勾践は完全に自分に降伏したと判断した夫差は少しも疑いませんでした。彼は毎日美人と酒を飲んでは遊び、日に日にその様がひどくなっていきました。やがて夫差は政治のことをまったく聞かなくなり、一番の腹心である伍子胥の進言すら聞き入れなくなったどころか、伍子胥を自殺まで追い込んだそうです。それを知った勾践は大変喜びました。紀元前482年、呉国が干ばつの真っ最中で、夫差も首都から離れて北の方で行われる会合に出張していたチャンスを狙って、勾践は呉を奇襲してそれを滅ぼし、夫差を自殺に追い込みました。「美人計」は本当に効きますね!


何故ここまで効くのでしょうか。「美人計」の原文を見てみましょう。「兵强者,攻其将;将智者,伐其情。将弱兵颓,其势自萎。(兵隊が強ければそれを率いる将から攻める。将も頭が良ければその将の感情から攻める。将が弱くなれば兵も弱くなり、敵の勢いも自然と萎えるだろう」つまり敵の大きな弱点を攻めるべきと説いています。ではその弱点を攻める一番良い方法は何でしょう。「美人計」の解説文にその答えの一つがあります。「兵が強くて将も賢い相手と正面から戦って勝つことは困難です。その場合先ず一旦屈服して貢物を献上しますが、土地を献上してしまうと戦国時代六つの国が秦にやったことと同じように逆に相手の勢いを助長するだけです。これは一番の下策です。お金を献上してしまうと宋が遼と金にやったことと同じように相手の富を増やすだけです。これも下策です。唯一美人を献上して相手の意志や体を弱らせ、下の臣下や部隊、百姓の不満を増やすことができます。」


古人はよく「英雄は美人の誘惑に勝てない」と言います。勾践が夫差に差し出したのは後世から「古代四大美人」の筆頭と言われている西施だったから、道理で夫差がハマってしまったわけですね。しかしそもそもハニートラップに引っ掛かった人は英雄と呼べるでしょうか。現代社会において顔がより重視され、「好色」の傾向がますます明らかになってきていると感じます。「美人計」は依然大活躍しているようなので、皆さんもハニートラップに騙されないよう気を付けてくださいね。