あなたの知らない中国語!

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2022年2月25日(金) 每天五分钟 中国語リスニング 中国民间神话故事8 嫦娥奔月 中国神話8 嫦娥、月に行く

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原文

今日のリスニング


大家好!今天我要给大家介绍的是古代神话中有关月亮的神话里最有名的一个故事,叫“嫦娥奔月”。


不知道大家还记不记得之前介绍过的“后羿射日”的故事。一位名叫后羿的英雄用箭射下了天上的九个太阳,只留下最后一个太阳为民造福,拯救了人类。后羿也最终生活在了人间。后羿为老百姓除了害,大伙儿都很敬重他。很多人来拜他为师,跟他学习射箭。这其中就有一个叫逄蒙的人,他为人奸诈贪婪,也随着众人拜在后羿的门下。


后羿的妻子名叫嫦娥(在唐朝之前的古籍中名叫“姮娥”。在唐朝时为了避讳唐穆宗李恒的“恒”字,所以“姮娥”就被改成了“常娥”,后来逐渐变成了现在的“嫦娥”。),是个美丽善良的女子。一天,后羿找到昆仑山上的西王母求来了长生不死的仙药(为什么要去求仙药未知)。据说吃了这个仙药之后不但能长生不老,还可以升天成仙。可是,后羿不愿意离开嫦娥独自成仙,就让嫦娥保管仙药。嫦娥便将仙药藏在了百宝匣里。


这件事不知怎么被逄蒙知道了,他一心想把仙药弄到手。八月十五这天清晨,后羿带领弟子们出门去练习射箭。逄蒙假装生病,留了下来。等后羿等人走后,逄蒙闯进后羿家里,威逼嫦娥把仙药交出来。嫦娥心里想,让这样的人吃了长生不老药不是要害更多的人吗?于是她不得已自己把仙药一口吞了下去。


吞下仙药的嫦娥感觉自己的身子变得轻飘飘的,悠悠地飞了起来。她飞出窗子,飞向天空。她知道自己再也无法和丈夫一起生活在大地上了,很是悲伤,于是便越飞越高,一直朝着月亮飞去。到了晚上,后羿外出回来后得知此事,悔恨不已。他仰望星空,只见皓月当空,圆圆的月亮上可以看到一个影子,这不正是妻子嫦娥的身影吗?


这就是著名的“嫦娥奔月”的故事,不过这个故事其实是经历了变化的。在描述“嫦娥奔月”的初期的史料中并没有出现后羿的弟子逄蒙,这个仙药其实是嫦娥自己偷吃的(为什么偷吃理由不明),这也是我小的时候听说的版本。另一个重大的变化就是初期的古籍中讲述嫦娥在飞到月宫之后变成了一只蟾蜍,而不是维持了一个美女形象。这可能是因为古代认为蟾蜍是月之精灵有关吧。包括上面说到的嫦娥其实原名“姮娥”这一点,中国的神话往往在历史的长河中会发生很多变化,有的是因为历史原因,有的或许只是文人的创作。大家在阅读中国神话故事的时候一定要留意这一点哦。

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今日の単語とフレーズ


版本

バージョン、という意味です。ゲームのバージョンやソフトウェアのバージョンを指すこともできますし、物語や考察の説を表すこともできます。


例文:

这个故事有好几个版本,目前最主流的是石原教授提出的版本。


訳文:

この物語は幾つかのバージョンが存在します。目下一番主流なのは石原教授が唱えた説です。

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日は昔の神話の中で月にまつわる一番有名な話をご紹介したいと思います。「嫦娥、月に行く」という話です。


前にご紹介しました「后羿、太陽を射落とす」という物語を覚えているでしょうか。羿という英雄が空にある九つの太陽を射落とし、最後の太陽だけを残して人々に適度な光と熱をもたらしてくれた話です。人類を救った羿は最終的に下界に住みつきました。そんな腕の立つ英雄ですから、皆が彼を尊敬し、沢山の人たちが弓矢を習うために弟子入りしに来ます。その中に逢蒙(ほうもう)という陰険で貪欲な人もいました。


后羿の妻は嫦娥(じょうが)と言い(唐の時代までの書籍では「姮娥(こうが)」でしたが、唐の穆宗李恒と名前の文字がやや被るため、「常娥」に変えられ、後に現在の「嫦娥」に変わっていきました。)、美しくて心優しい女性でした。ある日、羿が崑崙山に住む西王母(女神)から不死の薬をもらってきました(何故不死の薬がほしかったかは不明です)。この薬を飲めば不老不死になれるだけでなく、空に昇って仙人にまでなれるそうです。しかし羿は嫦娥を置いて一人で仙人になるのが嫌でした。彼は嫦娥にその薬を保管させて、嫦娥はそれを百宝匣(鍵付きジュエリーボックス)に入れました。


このことは何故か逢蒙の耳に入りました。その薬が欲しくてたまらない彼はどうにか手に入れようと色々企みました。八月十五日の早朝、弓矢の練習をするため、羿は弟子たちを引率し、出掛けました。逢蒙は仮病を使い、行きませんでした。羿たちが出掛けたのを見計らって、彼は羿の家に侵入し、嫦娥に薬を差し出すよう脅しました(美しい嫦娥に乱暴を働くためだという説もあります)。こんなやつが不老不死の薬を飲んでしまったら、より多くの人が被害を受けるだろうと思った嫦娥は、咄嗟に自分で薬を飲み込んだのです。


薬を飲み込んだ嫦娥は体が軽くなるのを感じ、いつの間にか宙に浮いていました。彼女は窓から空へと飛んでいきました。もう二度と地上で夫と暮らしていけないことを悟った嫦娥はそのまま月へと飛んで行ったのです。夜に帰ってきた羿はこのことを知り、悔しくて仕方がありませんでした。彼が星空を仰ぐと、そこにまん丸で明るい月がありました。月には何やら影が見えます。あ、それは自分の妻である嫦娥が落としている影ではありませんか。


これがかの有名な「嫦娥、月に行く」という物語です。実はこの物語は幾度も変えられています。先ず最初期の史料の中に羿の弟子である逢蒙たる人物はどこにも出ていませんでした。不老不死の薬は実は嫦娥が盗み食いしたというのが最初の記録でした(何故盗み食いしたかは不明)。私が小さい頃に聞いたのはこの盗み食いバージョンです。もう一つ大きな改変は初期の書籍によると、嫦娥が月に到着すると、現在我々が思っている月に住んでいる美女ではなく、ヒキガエルになったと記されていたことです。これは古代、ヒキガエルが「月の精霊」だと思われていたことと関係していると推測されます。また上述した元々の名前が「姮娥」という点からもわかるように、現在の中国の神話は時間や時代と共に数々の改変が行われていることです。これらの改変は歴史的な理由から行われたものもあれば、ただの文人による創作である場合もあります。いわゆる中国の神話をお読みなる時は、是非この点にご留意ください。