あなたの知らない中国語!

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2021年10月15日(金) 每天五分钟 中国語リスニング 扎根在中国人心里的童话・寓言・神话・老故事12 中国人の心に根付いた童話・寓話・神話・昔話12

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原文

今日のリスニング


大家好!10月13号周三介绍的三十六计“上屋抽梯”当中我提到了一个故事,说后汉末年,群雄之一的刘表的长子刘琦因受到父亲和弟弟的威胁所以多次向诸葛亮请教,诸葛亮给出的意见是这么一句话,叫“申生在内而亡,重耳在外而安”。当时没有机会详细介绍,今天我就来聊聊这句话。


这句话其实是代表了一个历史故事,用一句话来描述就是:春秋时晋国国王的嫡子申生在国内被害死,而他的弟弟重耳在国外却平安无事。我来详细介绍一下。春秋时期,晋国国王晋献公有三个儿子:嫡子申生、次子重耳、三子夷吾。公元前672年,晋献公讨伐骊戎,骊戎首领献其二女于献公,长女叫骊姬,儿女叫少姬,以此求和。献公欣然笑纳,率领大军载美人而归。献公回国后宠爱两位美女,他尤其喜欢骊姬,一意孤行立骊姬为夫人。不久后骊姬和少姬相继怀孕,生下了各自的儿子。


但是嫡子目前依然是申生,也就是下一任晋国国王。骊姬为了让自己的儿子继位开始进行各种小动作。首先她勾结大夫梁五和东关五,让他们向晋献公建议把三个儿子安排去驻守边疆。等三位公子离开首都后,骊姬想办法让申生从边疆送美食给父亲。她自己则趁着这个机会在美食里下毒,然后在晋献公面前故意说先让侍从尝一下以防万一,结果侍从品尝后倒地而死。晋献公大怒,大骂申生不孝,妄图杀父夺位。于是便将申生叫回王宫质问。申生知道自己被陷害,也不做申辩,拔剑自刎身亡。


骊姬还不肯罢休,继续向晋献公说重耳和夷吾也是同谋,让晋献公把他俩也叫回王宫来处决。重耳和夷吾见骊姬还要陷害自己,于是便没有返回王宫,选择顶着叛国的罪名逃离了晋国。尤其是重耳,其流亡生活持续了20年。一国的王子逃亡在外在各国间流亡,这个事实对王子来说是一件非常耻辱的事情。甚至还有人说重耳流亡到曹国的时候,曹共公曾经趁重耳洗澡的时候偷看他的裸体。这一切重耳都忍了。


活的再屈辱艰辛,重耳毕竟还是生存了下来。不但保住了性命,多年的流亡还磨练了他的意志,积累下了深厚的外交资本。重耳最终苦尽甘来,被秦国护送回国继位。这个文化和日本人崇尚的精神可能有很大的不同,中国人不是不推崇崇高的死亡,但是更很强烈地认为活着才是硬道理。只要不死,就有机会翻身。为了这个翻身的机会宁可忍辱逃跑,卧薪尝胆也是如此。故事中的重耳就是后来春秋五霸中排名第二的晋文公。


选择返回王宫尽愚孝的申生断命,此举对家对国均无益。而重耳选择逃亡在外,不但保住了性命,最终还拯救了国家。单纯从这个故事来看,谁的选择是对的可能比较好判断。不过这个故事并不能代表普遍的规律,需要就事论事。话说回来诸葛亮说了短短的这两句话之后刘琦竟然马上就明白了他的意思,可见双方的知识都是多么的丰富。有一句话叫“愚者向经验学习,贤者向历史学习”。古人很喜欢这种历史或文学类的知识,中国人也很喜欢这种引经据典的说法。可能日本人听起来会觉得非常拐弯抹角,对中国人来说却是有知识水平的体现。倒不是说哪个好哪个坏,只是文化有所不同。你也可以把在节目中学到的古时候的故事用在和中国人交流的时候哦!

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今日の単語とフレーズ


同谋

一起谋划或一起谋划的人。一般指做坏事。

一緒に悪事を企てる若しくは一緒に悪事を企てる者。共謀、共謀者。


例文:

“这件事你一个人肯定做不到。说!还有谁是同谋?”“你休想让我出卖战友!”


訳文:

「一人でできることではない。言え!共謀者は誰だ!」「仲間を売るか!」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!10月13日水曜日の回でご紹介しました三十六計「上屋抽梯」の中にこんな物語を挟みました。後漢末期、群雄の一人である劉表の長男である劉琦が父親と弟の脅威に曝されたため何度も諸葛亮孔明に教えを乞ったが、孔明が出した答えは「申生在内而亡,重耳在外而安」というものでした。その時詳しく紹介できなかったので、今回お話ししたいと思います。


実はこの文はある歴史物語の話をしています。一言でまとめると、春秋時代国内に残った晋国王嫡子申生が死に、国外にいる弟の重耳は無事だったという話です。詳しく紹介しましょう。春秋時代、晋の国の国王献公には三人の息子がいました。嫡子(長男)申生、次男重耳、三男夷吾。紀元前672年、晋献公は当時西北に住んでいた驪戎という遊牧民族を攻めました。驪戎の頭領は仕方なく二人の娘、長女驪姫、次女少姫を晋献公に献上し、和平を求めました。晋献公は喜んで二人の美女をもらい、軍を率いて帰りました。帰国した献公は二人の美女を寵愛しました。特に驪姫のことが好きで、自分の正室(一番目の妻)にするほどでした。程なくして驪姫も少姫も身ごもって、それぞれ息子を生みました。


しかしこの時の嫡子、つまり次の晋国国王は依然申生のままでした。自分の息子に王位継承させるために、驪姫は様々な工作に出ました。先ず彼女は大夫(役職名)の梁五と東関五と結託して、献公の三人の息子を辺境に派遣するよう献公に進言したのです。三人の公子が首都を離れた後、驪姫は更に理由を付けて献公に美味しい食べ物を送るよう辺境にいる申生にお願いしました。そして届いた食べ物に毒を仕込んだ後献公に献上しますが、食べる直前に念のためと言って従者に味見させました。当然食べた従者はその場で倒れて死にました。献公が激怒し、父親を殺そうとする申生の親不孝を罵り、申生を辺境から王宮に来させて問い詰めました。はめられたことを悟った申生は弁解をせず、剣を抜いて自決したのです。


驪姫はそれでも満足しませんでした。次に彼女は重耳も夷吾も共謀者だと献公に言いつけ、この二人も王宮に呼び戻して厳罰しようと提案したのです。これを知った重耳と夷吾は王宮には行かず、国を裏切った罪名を背負って晋国を離れました。特に重耳の放浪生活は20年も続きました。一国の王子が仕方なく国から逃げて各国をさすらわざるを得ない事実は王子本人にとって大変な屈辱です。一説によると曹の国に亡命した際、お風呂に入っているとき曹の王様共公は重耳の裸をのぞき見したこともあります。このすべてを重耳は耐えました。


どんな屈辱でも、つらくても、重耳は生き延びました。生き延びただけでなく、長年の亡命生活は意志を磨き、厚い外交の基礎を作りました。明けない夜はないと言うように、最終的に秦の国の助けもあって、重耳は国に帰って王位を継承しました。この文化は日本人が良しとする精神とは大分違うと思います。中国人は崇高な死を高く評価しないわけではないですが、それ以上に死なないことこそ大事だと強く思っています。死にさえしない限り、ひっくり返りチャンスは残されます。このどんでん返しのチャンスのためなら屈辱を背負ってでも逃げて生き延びようとします。臥薪嘗胆がまさにこの通りです。ちなみに重耳は後に春秋時代五大覇者の二番目という評価まで昇り詰めました。


何があってもとにかく親孝行はしなければと思って王宮に帰って命を落とす申生の選択は家族にとっても国にとっても一利無しで、帰らずに外へ逃げることを選んだ重耳は生き延びたばかりでなく、最終的に国をも救いました。この物語に限って言えば誰の選択が正しかったか判断しやすいでしょう。ただこの物語は普遍的な真理を表すことはできず、ケースバイケースに判断する必要があります。ちなみに孔明がたった二言を言っただけで劉琦がその意味を完全に理解できたのはすごいことですよね。二人の知識の豊富さが分かります。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶという言い方があるように、古人は歴史や文学の知識を殊に好みます。このような歴史物語を引用する伝え方もまた中国人の大好物です。日本人からするとくどく聞こえますが、中国人にとっては知識レベルが高い現れです。いいか悪いかではなく、確かに文化の違いがあるということです。皆さんも中国人とコミュニケーションを取る時に、この番組で聞いた歴史物語を使うことをお勧めしますよ。