あなたの知らない中国語!

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2021年8月27日(金) 每天五分钟 中国語リスニング 扎根在中国人心里的童话・寓言・神话・老故事7 中国人の心に根付いた童話・寓話・神話・昔話7

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原文

今日のリスニング


大家好!今天我来介绍一个中国人人尽皆知的故事,叫“愚公移山”。这个故事被绝大多数的小学语文课本所收录,所以十分有名。这个故事来自一本叫做≪列子≫的哲学书,作者是战国时期的列子及其弟子们。我们先来看一下故事的内容。


传说以前在冀州南边,黄河北岸有两座大山,一座叫太行山,另一座叫王屋山。两座山的附近住着一个名叫愚公的人,年纪快到90岁了。因为有大山的阻挠,愚公一家人想要出来进去都要绕道,十分不方便。于是愚公就召集全家人商量说:“让我们尽全力挖平险峻的大山,使道路可以一直通到豫州南部,到达汉水南岸,好吗?”家人纷纷表示赞同。中途愚公的妻子提出疑问说:“你的力气连座小山都不能削平,能把太行、王屋怎么样呢?再说,往哪儿搁挖下来的土和石头?”众人想办法说:“把泥土和石头扔到渤海边上,隐土的北边不就行了。”于是愚公率领儿孙中能挑担子的三个人上了山,凿石头,挖土,用箕畚运到渤海边上。愚公的邻居里有一位寡妇养了一个孤儿,虽然刚七八岁,也蹦蹦跳跳地去帮助愚公。


河曲的智叟听说了这件事之后便跑来讥笑愚公说:“你简直太愚蠢了!就凭你残余的岁月、剩下的力气连山上的一棵草都动不了,又能把泥土石头怎么样呢?”愚公长叹说:“你的思想真顽固,顽固得没法开窍,连孤儿和寡妇都比不上。即使我死了,还有儿子在呀。儿子又生孙子,孙子又生儿子,儿子又有儿子,儿子又有孙子。子子孙孙无穷无尽,可是山却不会增高加大,还怕挖不平吗?”智叟无话可答。


住在这两座山里的山神听说这件事后怕愚公没完没了地挖下去真把山给挖没了,于是便向天庭报告。玉皇大帝被愚公的诚心感动,命令大力神夸娥氏的两个儿子背走了这两座山,一座放在朔方的东部,一座放在雍州的南部。就这样,冀州的南部直到汉水南岸再也没有高山阻隔了。愚公移山成功了。


这个故事也是一个“励志故事”,其基本寓意很清楚明白,那就是“世上无难事,只怕有心人”。只要你坚定目标,勤勤恳恳,永不放弃地坚持下去,你就一定会成功。先不管现在的人们有没有做到这一点,但这个寓意在教育上还是很重要的,这或许也是“愚公移山”的故事被收录进小学语文课本的原因吧。但是也有评论家指出这个故事或许没有那么励志,因为最后的结果是神仙出来帮了忙才达成的目的。换成日本的故事的话估计就会变成愚公家族花了一千年终于真的靠人力把山给铲平了。


当然,考虑到山里的各种生物和神灵,可能移山本身就不是一个好的选择。或许这个故事当中还显示了古代文化里“人定胜天”的思想,认为人是自然界的主角,人的意志才是成事的关键。这一点也和日本文化有很大的不同。而对这个故事最幽默的回答还得算一些机智的网友了:“愚公为什么不搬家呢?”

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今日の単語とフレーズ


开窍

思考力がある、頭が回る、話が分かる、という意味です。よく前に否定表現の「不」を付けて、「不开窍」というフレーズとして使います。「頭が悪いな」、「石頭だな」、「話が分からないやつだな」という意味になります。


例文:

“老板,为什么要给对方塞红包呢?”“你这个同志就是不开窍,自己好好想想。”


訳文:

「ボス、どうして相手に賄賂を渡す必要がありますか?」「君本当に話が分からないやつだね。自分でよく考えろ。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日は中国人みんなが知っている「愚公山を移す」という物語をご紹介したいと思います。中国の小学校の国語教科書に収録されている物語で、非常に有名です。この物語は『列子』という哲学書から取っており、戦国時代の列子という人やその弟子たちが作者です。まず話の内容を見てみましょう。


冀州の南(ざっくり言うと現在の河北省と河南省の県境近く)、黄河の北岸に大きな山が二つありました。一つを太行、一つを王屋と言います。山の近くに愚公という人が住んでおり、歳はもうすぐ九十だそうです。大きな山が家の前にあるせいで、出入りする度に遠回りさせられ、とても不便です。そこで愚公は家族を集めて提案しました。「私たちで全力を尽くして山を平らげよう。そうすれば道はまっすぐ豫州(ざっくり言うと現在の河南省)や漢江の南岸にまで通じるようになる。どうだ?」家族はみんな賛同しましたが、奥さんだけ一つ疑問を呈しました。「あなたの力では丘すら平らげることができないのに、太行と王屋をなんとかできますか?それから掘って出てきた土や石はどうしますか?」家族みんなで方法を考えて、最終的に土や石を渤海に捨てることに決めました。愚公は早速子孫の中から力持ちを三人選んで一緒に山に登って石や土を掘り出しては塵取りで運んで渤海に捨てました。また愚公の隣近所に未亡人が居ましたが、7、8歳ぐらいの孤児を養子にしていました。その養子も喜んで愚公のお手伝いをしました。


この事を聞いて、河曲(現在の山西省忻州市辺り)の智叟(ちそう。聡明な翁という意味です)という老人がわざわざ愚公を笑いに来ました。「君は本当に愚かさの極みだね!何年もない命なのに、草すらむしり取れない弱い力なのに、土や石をどうにかできるわけがないじゃないか。」愚公は嘆きながら言いました。「君の考え方は本当に固いね。固すぎて頭が回らないでしょう。近くの孤児や未亡人の方が頭がいい。いいか。私が死んでも息子たちがいるではないか。息子たちが孫を産んで、孫たちもまた子供を産んで、更にまた孫を産む。子孫は尽きることがないけど、山はこれ以上高くならない。いずれ平らげるではないか?」智叟は返す言葉もありませんでした。


二つの山に住んでいる山神がこれを聞いて、愚公一家がずっと掘り続けて、本当に山を無くしてしまうのではないかと心配になりました。そこで山神は天上世界に報告し、これを聞いた玉皇大帝(天上世界の皇帝)は愚公の心に感動されてしまいます。玉皇大帝は怪力を持つ神様「大力神誇娥氏」の二人の息子に命じて、二つの山を背負って別の所に移させました。一つは朔方(さっくり言うと現在の内モンゴル自治区の真ん中辺り)の東に、一つは雍州(ざっくり言うと現在の陝西省中北部とそれに隣接する内モンゴル自治区甘粛省寧夏回族自治区辺り)の南に置きました。冀州南部から漢江南岸まで山の阻害が無くなり、愚公が見事に山を移したのです。


この物語も志を励ますと書いて「励志物語」です。含まれている意味ははっきりしており、ズバリ「志と実行力さえあれば、世に難しいことなどない」です。目標を堅持し、こつこつ諦めずに努力し続ければ必ず成功します。今の人々がこれを出来ているかどうかはさておき、教育上とても重要な意味を持っていると思います。だからこそこの物語は小学校国語の教科書に収録されたでしょう。ただ成功物語の要素がそこまで濃くないと指摘する評論家もいます。何故かと言うと最後に神様が出てきてやってくれたからです。日本なら恐らく愚公家が千年ぐらい掛けて本当に人の力だけで山を無くしたことになるでしょうか。


そもそも山に生息する生き物や山の神様のことを考えると、山を移すこと自体が良い選択ではないのかもしれません。当時一部の人々が持っている「人は必ず天に勝つ」という思想が影響しているとも言われています。人こそ自然界の主役で、人の意思こそ事を成すキーであるという考え方です。この点も日本文化と大きく違いますね。そして「愚公山を移す」の物語に対する一番面白いコメントはユーモア溢れるネット民からのものです。「愚公はなんで引っ越さないだろうね。」