あなたの知らない中国語!

「あなたの知らない中国語!」の公式ブログです。毎週Podcast、Google Podcast、Spotify、Anchorとこのブログで配信しております。ご質問・ご意見はそれぞれのエピソードのコメント欄へお願い致します。

2021年9月29日(水) 每天五分钟 中国語リスニング 五仁月饼・上 種五種入り月餅・上

あなたの知らない中国語!

 

「2021年9月29日(水) 每天五分钟 中国語リスニング 五仁月饼・上 種五種入り月餅・上」

の配信がスタートしました!

原稿は一番下に掲載しております。

 

ご視聴は下記のリンクをクリックしてください!

または各Podcastのアプリで「あなたの知らない中国語」と検索してください。

 

Apple Podcast:https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%81%AE%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%AA%9E/id1528116819


Google Podcasts

https://podcasts.google.com/feed/aHR0cHM6Ly9hbmNob3IuZm0vcy8yZmNjYzQxYy9wb2RjYXN0L3Jzcw==

 

Spotify: https://open.spotify.com/show/4qjiCy9BRd9KcC7j9TITM8

 

またこの番組ではご質問を募集しております。頂いたご質問はブログやTwitterで返信したり、一話を設けてご紹介したりすることがあります。

どうぞこの記事のコメント欄にて中国語や中国文化についてのご質問をどしどしご投稿くださいませ!

欢迎您提出各种问题!

……………………………………………………………………

原文

今日のリスニング


大家好!我趁热打铁,继续介绍一个有关中秋节,有关月饼的话题。大家知道月饼有很多种馅料,比如枣泥、红豆、蛋黄,甚至连冰淇淋馅的月饼都有。在这些种类繁多的馅料当中,广式月饼里的“五仁月饼”算是最有名,也是最有历史的一种月饼了。


五仁月饼顾名思义就是馅子里有五种果仁的月饼啦。2015年底,国家质量监督检验检疫总局、国家标准化管理委员会共同颁布了新版月饼标准,对“五仁月饼”的成分进行了明确。指出广式月饼果仁类中使用核桃仁、杏仁、橄榄仁、瓜子仁、芝麻仁这5种主要原料加工成馅的月饼才可称为“五仁月饼”。当然了,除了这些果仁之外,做月饼必须的面粉、白糖、油、蛋黄、熟面粉、白酒等原料也少不了。


这个标准一出,各家月饼厂家都傻眼了。这个标准里最大的难关在于橄榄仁,国内橄榄的主要产地在广东和广西。但是由于总体产量低,导致橄榄仁的价格十分昂贵,所以此前只有几家广东的公司采用橄榄仁做过月饼。另外还有一个问题就是如果大家一起用橄榄仁做五仁月饼的话,那么橄榄仁的产量将很难满足全国的需求。


怎么办呢?大家都知道中国有句话叫“上有政策,下有对策”。月饼厂家们知道用橄榄仁做月饼肯定亏本,或者就是价格太高卖不出去,所以就开始找别的出路。标准里不是说“广式月饼的五仁月饼”必须这样吗?那我不是广式不就行了?于是新政策出台之后的第一个中秋节,也就是第二年2016年的中秋节月饼市场里便出现了各种名叫“京式五仁”、“苏式五仁”、“精制五仁”的月饼。更有甚者甚至把自己的月饼取名叫“伍仁月饼”,玩起了文字游戏。也有厂家直接放弃,把自己的月饼改名为“果仁月饼”,这你总没法说我有问题了吧?顺便说一下各家厂家用来代替橄榄仁的主要材料包括松仁、花生仁、腰果仁等,也有公司增加瓜子的种类,加入了葵花子、西瓜子以及白瓜子。


总而言之这个新政策的不可行性过于明显,所以很多厂家都向有关部门提出了意见函,要求修改标准。于是主管机构不得不给出了一个修改,把“必须使用这五种原料”改为了“使用这五种原料等原料”,并且解释说这个标准并不是一个强制性标准,而是一个推荐性标准。这个问题这才得到解决。


据说这种情况在中国很常见。上面的人为了样子好看,听起来好听,不顾实际情况制定出各种过于严格或者不符合实际的规定。其结果就是规则不符合实际,无法遵守,所以下面的人就各自找漏洞或别的办法来回避规则,甚至被逼地直接违反规则。于是规则就形同虚设了。中国的这种“上有政策,下有对策”的现象可以说是官民两方面都有问题的复杂的现象。

……………………………………………………………………

今日の単語とフレーズ


傻眼

形容事情出乎意料,不知道该做什么的样子。

呆気にとられて何をすればいいか分からない状態を指します。


例文:

一打开门小明就傻眼了,刚刚去上班的妈妈不知为何竟然就站在门口。


訳文:

ドアを開いた瞬間明くんは呆気にとられました。さっき仕事に行ったはずのお母さんが何故かドアの前に立っていました。

……………………………………………………………………

訳文

今日のリスニング


こんにちは!鉄は熱いうちに打てということで、今日も月餅にまつわるお話をご紹介したいと思います。ご存知のように月餅には色々な具があります。なつめを潰したもの、小豆、卵黄などが有名ですが、中には具がアイスクリームの月餅も存在します。様々ある具の中で、広東式月餅である「種五種入り月餅」は一番有名で、一番歴史のある月餅の一種です。


「種五種入り月餅」はその通り五種類の種を具に入れている月餅です。2015年、国家品質監督検査検疫総局及び国家標準化管理委員会が共同で月餅の新しい基準を公布し、「種五種入り月餅」の成分を明確化しました。基準では、広東式種入り月餅類の中でクルミの種、アーモンド(杏)の種(仁(さね)、核のこと)、オリーブの種(実)、ひまわりの種、ゴマの種の五種類の原料を含む具を使用する月餅だけ「種五種入り月餅」と名乗ることができると規定しました。当然種の他に月餅を作るのに必須の小麦粉、砂糖、油、卵黄、熱を通した小麦粉、白酒などの原料も要ります。


この基準を見た瞬間、各月餅メーカーは皆呆気にとられました。新基準の中で最大の難点はオリーブの種(実)です。中国国内のオリーブの主要な産地は広東省と広西省ですが、生産量が少ないため、オリーブの種の値段が非常に高いです。そのため今までは広東省の数社だけオリーブの種を月餅の具に入れていました。もう一つ大きな問題は、もし皆が一緒にオリーブの種を使って「種五種入り月餅」を作りようになったら、オリーブの生産量が追いつかなくなってしまいます。


それではどうしたらいいでしょう。中国ではこんな有名な言い方があります。上に政策あり、下に対策あり。オリーブの種なんか使ったら絶対赤字になるか高くて売れないかのどちらかになることを知っている月餅メーカーは別の方法を探ることにしました。基準では「広東式種入り月餅類」とありますので、「広東式」じゃなければいいでしょう?ということで新政策が出た後の初めての中秋節、2016年の中秋節では様々な別の「種五種入り」月餅が出回るようになりました。例えば「北京式種五種入り月餅」、「蘇州式種五種入り月餅」、「プレミアム種五種入り月餅」などです。文字遊びをして種「伍」種入り月餅と名づけるつわものも現れました。ただ単純に「種入り月餅」と諦めるメーカーもありました。種はちゃんと入ってるんだから文句のつけようがないでしょう、ということかもしれませんね。因みにオリーブの種の代わりに使った種は主に「松の種(実)」、「落花生の種(実、ピーナッツ)」、「カシューの種(実、カシューナッツ)」などです。ひまわりの種、スイカの種、白いスイカの種など瓜系の種を増やすメーカーもありました。


とにもかくにもこの新政策の非現実的性がはっきりしすぎているので、多くのメーカーは管理部門に陳情書を提出し、基準の見直しを求めました。管理部門は仕方なく修正案を出し、文言を「この五種類の原料を使わなければなりません」から「この五種類「など」の原料を使用する」に改めました。またこの基準は強制的な基準ではなく、あくまで推奨する基準であると釈明して、この問題はやっと解決されました。


このようなことは中国でよく起きます。上の人は見栄や聞こえがいいなどの理由で、現実を無視して厳しい過ぎるもしくは非現実的な規定を作りがちです。結果非現実的なルールだから守られることなく、下の人たちは各自穴を見つけたり、規制を掻い潜ったりして回避しようとします。仕方なく違反する人もいて(本当に仕方なくやったかどうかはケースバイケース)、結果形だけのルールになってしまいます。中国のこの種の「上に政策あり、下に対策あり」現象は官にも民にも問題がある非常に複雑な現象であると言えましょう。