あなたの知らない中国語!

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2021年12月6日(月) 每天五分钟 中国語リスニング 三十六计败战计第四计“苦肉计” 三十六計敗戦計第四計「苦肉計」

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原文

今日のリスニング


大家好!今天要介绍的这个三十六计“苦肉计”是日本人都很熟悉的计策了,日语当中也有这个词,叫「苦肉の策」。苦肉,苦的是自己的肉,也就是说要故意让自己的肉体遭到摧残,或者故意让自己遭受损失。这么做的目的很明确,那就是为了欺骗敌人,让敌人相信自己。


苦肉计的效果十分显著,因为谁都知道人一般是不会伤害自己的。苦肉计的原文也是这么写的,叫“人不自害,受害必真”。而苦肉计正是利用了这个心理。比如武则天为了排挤掉当时的皇后,狠心将自己的亲生女儿掐死在襁褓里,然后诬陷说是皇后掐死的。面对这样的情景,唐高宗当然不会想到这会是武则天的计策,因为谁也不觉得母亲会杀死自己亲生的孩子。再比如大家都很熟悉的《三国演义》里描述的周瑜和黄盖两人演的戏当中,周瑜把爱将黄盖打的血肉模糊,几乎半死。这也让之后黄盖离开周瑜,假装投降曹操变得理所当然,让人无法怀疑。


黄盖的例子很有名了,我今天介绍另一个例子,叫“王佐断臂”。南宋时期,南宋和北边的金国连年战事不断,金国部队战斗力很强,对南宋来说是个十分棘手的对手。尤其是金军大元帅金兀术有一个叫做陆文龙的义子英勇过人,是南宋名将岳飞率领的岳家军的劲敌。但其实陆文龙原本是宋朝潞安州节度使陆登的儿子,当年金兀术攻陷潞安州时陆登夫妻双双战死。金兀术将还是婴儿的陆文龙和奶娘掳至金营,收为义子,也就是说金兀术其实是陆文龙的杀父杀母的仇人。但是金兀术不但没有告诉他这件事,而且还让陆文龙为自己卖命打仗。


有一次金兀术与岳飞在朱仙镇附近各自摆开阵势准备择日决战。有一天,岳飞手下的将领王佐忽然来见岳飞,此时他的右臂已被斩断。岳飞大惊,忙问发生了什么事。王佐告诉岳飞说他打算一个人跑到金营假装投降,并找机会告诉陆文龙真相,让他反金。而为了不让金兀术猜疑,才采取了这条苦肉计。岳飞听后十分感激。


王佐连夜跑到金营,对金兀术说自己原本不是岳飞部队的,而且受不了岳飞的专横。昨晚自己只是说了一句金军强大,很难取胜,就遭到了岳飞的惩罚,被斩断了右臂。忍无可忍这才来投靠金军的。此计果然骗过了金兀术,王佐成功混入了金营。最终他顺利地说服陆文龙,让他反金来投靠南宋,对金军的战斗力造成了巨大的打击。


苦肉计虽然苦,但是成功几率极高,欺骗性极大。面对这样的计策,哪怕做好了心理准备恐怕也很难一一识破吧,毕竟现代社会还是讲究一个“诚信”嘛。

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今日の単語とフレーズ


亲生

親から生まれた、という意味です。拾われた子や養子ではないことを強調する時に使います。中国人はよく冗談で「拾われた子じゃないの?」などと言ったりします。


例文:

“妈妈你老是批评我,我是不是不是妈妈亲生的呀?”“傻孩子,你当然是妈妈亲生的喽。”


訳文:

「お母さんはよく私を叱るから、私お母さんから生まれた子じゃないじゃないかな。」「バカなことを言わないの。もちろんお母さんが生んだ子よ。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日ご紹介する三十六計「苦肉計」は日本人にとって馴染みのある策だと思います。日本語にも「苦肉の策」という言葉がありますよね。「苦肉」で苦しめるのは自分の肉です。つまりわざと自分の肉体にダメージを与えたり、自分に損失を蒙るような行動を取ります。その目的は明確です。敵を欺き、信じ込ませるためです。


「苦肉計」の効果は抜群です。何故なら普通人は自分を傷つけないからです。「苦肉計」の原文にも似た意味の記述があります。「人不自害、受害必真。」人は自害しません。害を受けたということは自害ではなく、他人から受けた本当の被害だという意味です。「苦肉計」はまさにこの心理を利用した策略です。例えば則天武后は当時の皇后を無理やり倒すために、冷酷残忍にまだおしめの中に居る自分の娘を絞め殺し、その罪を皇后になすりつけたのです。このシチュエーションで、当時の皇帝である唐の高宗がどうやって則天武后の計らいであると想像できようか。母親が自分の実の子供を殺すなんて誰も思わないからです。また皆さんご存じ《三国演義》の中の周瑜黄蓋二人の演技もそうです。周瑜は信頼していた部下の黄蓋をどれが血でどれが肉か分からないほど酷く鞭打ちし、半殺しにしました。そうすることで後で黄蓋周瑜を裏切ったふりをして曹操に投降しても誰も疑わなくなります。(小説の創作だそうです)


黄蓋の例はあまりにも有名なので、今日はもう一つ別の例を紹介します。「王佐、腕を断つ」という話です(これも創作です)。南宋時代に南宋は北の金と長年戦争をしていました。金の部隊の戦闘力が高く、南宋にとって厄介な敵です。特に金の元帥である金兀朮の義理の息子である陸文龍は非常に勇猛で、南宋の名将岳飛率いる岳家軍の強敵です。しかしこの陸文龍は実は南宋の潞安州節度使である陸登の息子です。金兀朮が潞安州を攻め落とした際にその両親が戦死し、金兀朮はまだ赤ちゃんだった陸文龍と乳母を金までさらっていきました。その後彼を義理の息子にしたのです。つまり金兀朮は陸文龍の親殺しの仇です。金兀朮はこのことを陸文龍に言わなかったばかりか、彼を戦いの駒として使っていました。


ある時金兀朮は岳飛と朱仙鎮という場所の近くで陣を敷いて決戦に臨んでいました。ある日、岳飛の下の王佐という将が急に岳飛に会いに来ました。その時王佐の右腕は既に切り落とされた状態でした。それ見て岳飛が大いに驚き、何があったか聞いてみたら、どうも王佐は投降するふりをして一人で金に行くと自薦したのです。金に行ってチャンスを伺って陸文龍に真相を伝え、彼を仲間に引き入れるためです。そして金兀朮に疑われないようにこの苦肉の策を取ったのです。これを聞いて岳飛は大変感動しました。


その日の夜、王佐は金に行きました。金兀朮には、自分は元々岳飛の部隊の所属でもないし、また岳飛の横柄さに我慢できなくなったと伝えました。夕べ自分は「金軍が強力で、なかなか勝てない」と言っただけなのに岳飛に罰せられ、右腕を切り落とされたとも言ったのです。これ以上我慢できないと思ってこうやって金軍に来たのです。この策で彼は見事に金兀朮を騙し通しました。結果陸文龍を説得し、南宋の仲間に引き入れ、金軍の戦闘力に大きな打撃を与えました。


「苦肉計」は苦労しますが、成功率の極めて高い策です。人を騙す効果は絶大です。このような策に直面した時、たとえ心の準備ができているとしてもなかなか見破られないでしょうね。なにせ今は「信用」を大事にする社会ですから。