あなたの知らない中国語!

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2021年10月6日(水) 每天五分钟 中国語リスニング 三十六计并战计第三计“假痴不癫” 三十六計併戦計第三計「仮痴不癲」

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原文

今日のリスニング


大家好!今天要介绍的这个三十六计是我个人非常喜欢的一计,堪称发挥中华智慧的方法当中最有技术性,最有难度,最有风险,同时也是最大起大落的方法。“假痴不癫”,故名意思就是假装笨、无能甚至是痴呆,但是实际上却不疯不傻,思维非常清醒。为什么要装疯卖傻呢?目的就是为了欺骗敌人,让敌人觉得自己已经傻了,成了一个废人,对他没有任何威胁。这样对方就会放松警惕,自己才可以趁机养精蓄锐,寻找机会击败毫无防备的敌人。


日语当中大家应该也听说过像“韬光养晦”,或者“有能力的老鹰会把自己的爪子藏起来”这样的说法。现实生活中也有一些职场上的人或者政治家在自己还没有站到最高的位置的时候绝不轻易发表自己的意见,而是对上司的意见唯命是从,其中一个目的就是让上司觉得自己对他没有威胁,即使把他提拔为接班人自己也依旧能控制他,在背后掌权。但是一旦坐到了足够高的位置,这个人就会立刻变脸,将恩人和敌人全部摁倒在地上。


而这个“假痴不癫”更是厉害。因为使用这个计策的时候往往是自己有生命危险的时候。敌人想要除掉自己,自己为了避开这个危机所以不得不装疯卖傻。历史上最有名的“假痴不癫”的例子之一当属战国时期的孙膑了。魏国大将庞涓早期和孙膑一起学习兵法,是同学。但是庞涓嫉妒比自己本领高的孙膑。为了把他拉下马,庞涓设计加害于孙膑,最终对孙膑处以膑刑(割去双腿的膝盖骨及以下部分。孙膑的“膑”就是从这个刑罚里来的。),使孙膑成为了一个废人。但是庞涓依然不打算停手,要继续置孙膑于死地。孙膑为了保命,只得使出“诈疯计”,一夜之间突然就发疯了。


庞涓为了验证孙膑是否真疯,派亲信去探访孙膑。只见孙膑在猪圈里手舞足蹈,把随从送来的饭菜当作毒药,狠狠地摔在地上,反而抓起猪圈里的猪粪、猪食往嘴里塞,还一边叫喊“好吃!好吃!”。亲信把看到的情况报告给庞涓,庞涓深信不疑,也就放松了对孙膑的看管,孙膑被允许可以到街市上游荡。起初庞涓还派一名随从时不时地监视孙膑,后来看到孙膑成天疯疯癫癫,没什么异常举止,于是就把监视的人员也取消了。有一天,齐国的使者大将田忌来访魏国。田忌早就听说孙膑智慧过人,得知这件事后他设法把孙膑带回了齐国。孙膑用“假痴不癫”计成功地瞒过了庞涓的猜疑,保全了自己的性命。而孙膑后来带领齐国的部队大败庞涓则是后话了。


大家应该体会到“假痴不癫”的难度了吧,毕竟能做到像孙膑这样的人肯定不多。而“假痴不癫”在军事上的用法也和这个类似,也就是故意做出一些看似愚蠢的军事行为,让对方以为我方的指挥官能力不足,从而放松警惕。这个时候我方的一些平时可能会被看破的动作就容易奏效了。


最后把“假痴不癫”原文的第一句话,也是我觉得非常有道理的一句话送给大家。宁伪作不知不为,不伪作假知妄为:宁可假装无知而不行动,不可以假装知道而轻举妄动。

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今日の単語とフレーズ


唯命是从

对别人的命令完全听从,毫无反抗和意见。

他人の命令を100%聞き、反抗や自分の意見を一切言わないこと。


例文:

“他老是对上司唯命是从,不觉得憋屈吗?”“他这是为了升职,放弃了自己的尊严。”


訳文:

「彼は上司の言葉なら何でも聞くんだけど、ストレスたまらないの?」「昇進のために自分の尊厳を捨てたね。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日ご紹介する三十六計は個人的に非常に好きな一計です。この策略は古人が知恵を発揮する方法の中で一番技術を要する、一番難易度が高い、一番リスキーで、一番ふり幅の大きい方法です。「仮痴不癲」は文字通りわざとバカなふり、無能なふり、ひいては痴呆症にでもなったかのふりをしますが、実は全く狂っておらず、思考が至って冷静であることを指します。では何故気が狂ったふりをする必要があるでしょうか。それは敵を欺き、自分はもうバカになった、廃人になったと思わせて、敵にとって全く脅威ではないと思わせるためです。そうすれば相手も警戒しなくなり、自分もこれを機に精気を養って、チャンスをうかがって無防備な相手を倒すことができるようになります。


日本語にも「韜光養晦」や「能ある鷹は爪を隠す」という言い方がありますよね。職場の人や政治家にもそのような人がいます。まだ一番高いポジションに立っていない時は絶対に安易に自分の意見を言わず、上司の言うことに絶対従います。その目的の一つは上司に脅威として見られないためです。この人を自分の後継者にしても裏でコントロールできると思わせるためです。しかし一旦十分なポジションに付けばすぐ掌を変えて、恩人も敵も全部平伏せにかかります。


この「仮痴不癲」はもっと凄いです。この策を使う時は自分に命の危険が迫っている時に限ります。敵は自分を排除したい、この危機を回避するために仕方なく可笑しくなったふりをします。歴史上最も有名な「仮痴不癲」の事例の一つは戦国時代の孫臏の話です。魏国の大将龐涓はかつて孫臏と一緒に兵法を学んでいました、言わば同級生です。しかし龐涓は自分より賢い孫臏に嫉妬し、引きずり下ろすために孫臏を罠にはめて最終的に「臏刑(膝及びそれより下の足を切り落とす刑)」に処しました。廃人となった孫臏に対して龐涓は更に殺そうとしました。孫臏は自分の命を守るために「狂ったふり」をすることに決心し、一夜にして急に「頭がおかしくなった」そうです


龐涓はその真偽を確かめるために腹心を様子見に行かせました。腹心が見た孫臏は豚小屋の中で狂ったように踊ったり、従者が持ってきた料理を毒だと言い地面に叩きつけた上、代わりに豚の糞や餌を口に突っ込んで「うまい!うまい!」と叫んでいました。腹心の報告を聞いた龐涓は信じて疑わなくなり、孫臏への監視を緩めて、街に出ることを許したのです。最初、龐涓は監視を一人付けていましたが、毎日の気違いぶりを見ていたらそのうち監視の人も付けなくなりました。ある日、斉の国の大将田忌が使者として魏国を訪問しに来ました。前から孫臏の聡明さを知っていた田忌はこのことを知り、なんとか孫臏を斉に連れ帰りました。「仮痴不癲」の計で龐涓の猜疑心を欺き、自分の命を守りました。孫臏が斉の軍隊を率いて龐涓を破いたのはまた後の話です。


如何でしょうか。「仮痴不癲」の難易度がお分かり頂けたでしょうか。孫臏がやったことをやれる人はそうはいません。一方軍事においての「仮痴不癲」も似ています。つまりわざと愚かそうに見える軍事行動を取り、こちらの指揮官の能力が足りないと思わせ、敵の警戒を緩めます。そうなれば普段看破されるような動きも通るようになります。


最後に「仮痴不癲」の原文の最初の文を皆さんにお勧めしたいと思います。道理を上手く言い当てている文です。「寧偽作不知不為、不偽作仮知妄為。」知らないのに盲目に行動するぐらいなら、知らないふりをして動かない方がいい。