あなたの知らない中国語!

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2021年8月16日(月) 每天五分钟 中国語リスニング 三十六计攻战计第三计“调虎离山” 三十六計攻戦計第三計「調虎離山」

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原文

今日のリスニング


大家好!今天我来介绍三十六计攻战计第三计“调虎离山”。之前也曾经提到过,这个三十六计中出现的成语大多数在现代汉语中也非常常用,而且还能帮助你理解中国人的思维方式,所以也请大家不要怕麻烦,加油记住!“调虎离山”,也就是把老虎调离深山,目的是为了让我们更容易打老虎。这个成语在战术中被非常多地用到,所以无论是在电视上看古代战争片还是现代战争片,这个词都会被频繁地用到。不过不知道是不是被用的太频繁了,现代汉语中它的意思出现了细微的变化。


最近很多中国人理解的“调虎离山”往往指的是让老虎,也就是很难对付的对手离开山里,也就是离开老虎盘踞的某个地点。这样一来这个地点的防御就会变弱,我方就可以趁着老虎不在山里的时候对据点进行攻击,比较轻松地拿下据点。这个理解不能说完全错误,但是实际上三十六计中的“调虎离山”的重点不在这儿。


古代战争中的“调虎离山”计的重点在于“地利”。老虎一般都栖息在林地里,而中国的老虎,典型的有东北虎、华南虎等都被笼统地认为栖息在山里。比方说有一句话就叫“放虎归山”,可见中国人认为老虎是住在山里的。也就是说山是老虎的主场,当老虎在自己的主场里的时候当然不好对付。如果你想要打虎,那么最好的办法是首先把老虎引到山下来,在平原打虎。


“调虎离山”计的重点就在于将强敌调离对其有利的主场,在对他不利的地方与其战斗。在东汉末年,三国时代之前,占据南方领土的孙坚的儿子,也就是后来的吴国首领孙权的哥哥孙策想要扩大自己的势力。但是北边的刘勋的势力也不弱,成为了孙策扩张的阻碍。硬攻肯定行不通,于是孙策心生一计。他派人送重礼给贪财的刘勋,同时写信大大地吹捧刘勋,说自己很弱小,刘勋既有名声又有实力,很是敬仰。但是附近的一个叫做上缭的势力(现在的江西省九江市永修县附近)经常骚扰自己。自己弱小,无法远征,还请刘勋将军发兵征讨。


刘勋被孙策的吹捧和礼物哄得十分高兴,加之上缭地区十分富庶,刘勋早就想拿下。于是他不顾部下的劝阻,亲自带领大军前去攻打上缭。孙策趁刘勋的主力,也就是老虎不在城里的机会火速攻打刘勋的大本营卢江并轻松拿下。刘勋无家可归,只能灰溜溜地前去投奔曹操。孙策轻松地扩大了自己的地盘,这真是一次经典的“调虎离山”啊!


怎么,你也想用用“调虎离山”试试?好啊,让小孙我来教你一招最简单地“调虎离山”的方法。其实比起孙策采用的吹捧的做法,挑衅其实是最简单的了。比如你在攻城的时候对方窝在城里就是不出来,这个时候你就可以安排几个嗓门大的士兵在城墙下喊话,骂守城将领,骂他个三天三夜。古代的将领沉不住气的居多,不怕他不出来。他一出来,就等于老虎离开了山林,你就可以痛打老虎了。古代历史上就有很多将领被骂出城来过。就像≪孙子兵法≫里说的一样,攻城时硬攻是下策。怎么样,你学会了吗?

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今日の単語とフレーズ


不怕他不出来

出てこないことは(まず)ない、きっと出てくる、という意味です。「不怕他不出来」の「不」のうしろに他の動詞を当てることもできます。例えば嫌がらせか何かをすれば「帰らないことはないでしょう」は「不怕他不走」と言うことができます。


例文:

“小王说他怕打针,不来。”“打一针给500块钱,不怕他不来。”


訳文:

「注射が怖いからとか言って来ないですよ、王さんが。」「注射を受ければ500元もらえるようにすればきっと来るでしょう。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日は三十六計攻戦計第三計「調虎離山」についてご紹介したいと思います。前にお話しした通り、三十六計に出てくる四字熟語は現代中国語においても非常に実用的な上、中国人の思考回路を理解する一助になるので、是非面倒がらずに覚えて頂けたら幸いです。「調虎離山」、つまり虎を山から離れさせて、より簡単に虎を叩けるようにするという意味です。この四字熟語は戦術で多用されており、古代の戦争ドラマでも現代の戦争ドラマでも頻繁に使われています。使われ過ぎたせいか、現代中国語では意味に微妙な変化が生じました。


最近多くの中国人にとって「調虎離山」は虎、イコール厄介な相手を山から離れさせて、つまり虎が巣くう拠点から離れさせることで防御を弱らせるという意味だそうです。虎がいない隙に拠点を攻撃し、比較的簡単に拠点を奪う策だという理解です。この理解もあながち間違いではありませんが、三十六計における「調虎離山」のポイントはここではありません。


古代の戦争において、「調虎離山」のポイントは「地の利」にあります。一般的に虎はジャングルに生息しています。しかし中国の虎、その典型例にアムールトラやアモイトラがありますが、は山に生息すると認識されています。「虎を山に帰す」という言い方もあるぐらいですから、中国人にとって虎というのは山に生きている動物のようです。山に生きている、つまり山は虎にとってのホームグラウンドです。相手がホームにいると当然こちらにとって戦いにくいです。虎を叩きたければ、一番の方法は先ず山から下りてもらい、平野で虎と戦った方が良いのです。


「調虎離山」の計のポイントは強敵を有利なホームから離れさせ、不利な地での戦いを強いることです。後漢末期、三国時代の直前に南方の土地を占領している孫堅孫策という息子がいました。後の呉の国王孫堅の兄に当たる人物です。この孫策は領土を拡大しようと画策していましたが、北の方に劉勳(りゅうくん)という人の勢力が広がっていて、孫策の拡張の阻害となっていました。強硬策は良くないと思った孫策は一計を案じました。彼はお金が大好きな劉勳に沢山の金銀財宝を送ると同時に手紙を宛てました。手紙の中で孫策は劉勳のことを名高い上に実力がある偉大な人物で、自分は劉勳をとても尊敬していると褒めちぎりました。また最近上繚という地域の勢力(現江西省九江市永修県あたり)がよく嫌がらせに来るが、自分の力が弱いので遠征できません。劉勳将軍に派兵して頂いて、是非退治して頂きたいと懇願したのです。


たっぷりプレゼントをもらった上に孫策にもてはやされた劉勳はとてもご機嫌になりました。上繚地域の土地が豊だったので、前から取りたかったのもあり、劉勳は部下の反対を押し切って自ら大軍を率いて上繚に攻め入りました。劉勳の主力が離れたのを確認して、つまり虎がお城にいないチャンスを掴んで、孫策は風の如く素早く劉勳の本拠地盧江を落としました。劉勳は帰る家がなくなったので、仕方なく曹操に身を寄せることにしたのです。このように孫策が簡単に縄張りを拡張できました。見事な「調虎離山」の計でしたね!


なに?あなたも「調虎離山」の計を使ってみたくなりました?ではもっとも簡単な「調虎離山」の計のやり方をお教えしましょう。実は孫策のゴマすりより簡単な方法があります。挑発です。例えば城攻めするときに相手が死んでも出てこないとします。どうすればいいか。声の大きい兵士を何人か使って城の下から大声で相手の将校を罵りましょう。三日三晩罵ってやって、相手がそれでも出てこないことは先ずありません。古代の将校は皆落ち着きのない人ばかりです。そして一旦城から出てくれればこっちのもの。山を離れた虎を思いっきり叩きましょう。歴史上実際罵りに耐えられず城から出てきた将校は沢山いました。『孫子(の兵法)』にも強引な城攻めは下策であると書いています。如何でしょうか?「調虎離山」の計、使えるようになりましたか?