あなたの知らない中国語!

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2021年8月11日(水) 每天五分钟 中国語リスニング 三十六计攻战计第二计“借尸还魂” 三十六計攻戦計第二計「借屍還魂」

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原文

今日のリスニング


大家好!今天我来介绍三十六计攻战计第二计“借尸还魂”。借着别人的尸体让自己重生,听上去是不是既可怕,又不可思议呢?其实中国文化一方面受佛教的影响,另一方面本身也很喜欢长生不老,所以对死后灵魂出窍,投胎转世这类东西十分相信。


“借尸还魂”这个成语就是从仙人铁拐李灵魂出窍的神话传说中过来的。八仙之一的铁拐李原名李玄,他喜欢灵魂出窍后去各种地方游玩。有一天他又想出去玩了,所以嘱咐徒弟保护好他的肉身。但是李玄游山玩水,忘记了回来。时间久了之后徒弟觉得他已经死了,于是便火化了他的身体。李玄的灵魂回来之后发现身子没了,于是不得不附身在附近一个刚刚饿死的瘸脚的乞丐身上。在那之后李玄便通过这个瘸脚乞丐的身体来生活,并给自己变了一根铁拐,改名为李拐铁。


那么这个计策在军事当中是借助什么样的“尸体”来复活的呢?古人对“借尸还魂”的解释将这一点说的非常明确。“换代之际,纷立亡国之后者,固借尸还境之意也。凡一切寄兵权于人,而代其攻宁者,皆此用也。”之前的王朝已经摇摇欲坠,半死不活,几乎等同于一具尸体。想要取而代之的势力就可以利用这个躯壳来让自己称霸变得名正言顺。


典型的例子之一就是曹操采取的“挟天子以令诸侯”之计。东汉末年,天下大乱,群雄争霸。曹操也是群雄之一,他的野心非常大,想要统一中原。但是曹操缺乏一个有说服力和号召力的名义,他很是烦恼。此时谋士给他出主意,说现在虽然群雄乱战,但是东汉政权还未完全灭亡。你若是能以保护汗王朝的名义把汉献帝接到自己的地盘里来的话,不就可以以汗王朝的名义来讨伐其他诸侯或者让他们听从于你吗?曹操接纳了这个建议,借用即将灭亡的东汉王朝的“尸体”为他之后的称霸带来了很多好处。


虽然不知道日本人怎么看待这个计策,不过想出这个计策的人似乎洋洋得意。这一点从“借尸还魂”的原文里就能看得出来。“有用者,不可借;不能用者,求借。借不能用者而用之,匪我求童蒙,童蒙求我。”你瞧这话说的,高高在上啊!

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今日の単語とフレーズ


出主意

アイディアを出す、という意味です。「出」は出す、「主意」はアイディアの意味です。「主意」という言い方が話し言葉寄りなので、全体的にも話し言葉寄りとなっています。


例文:

“怎么让老板给我加薪,快给我出个主意。”“好好工作。”


訳文:

「ボスに給料を上げてほしいんだけど、なんか良いアイディアない?」「しっかり働くこと。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日は三十六計攻戦計第二計「借屍還魂(しゃくしかんこん)」をご紹介したいと思います。他人の屍を借りて生き返る、これだけ聞くと怖い、或いは不思議に思う方もいらっしゃるかと思います。中国の文化は仏教の影響を受けており、一方中国人自身も不老不死に大変興味を持っています。そのため死んだあと魂が体から出て行って、次の器を見つけて転生するといった話をとても信じます。


「借屍還魂」という四字熟語は「鉄拐李」という仙人の幽体離脱の神話から来ています。鉄拐李は元々「八仙人」の一人で、李玄という名前でした。李玄は幽体離脱して、魂だけで色々な場所に遊びに行くのが好きです。ある日彼は遊びに出掛ける前に、弟子たちに自分の肉体を守るよう言いつけました。しかし李玄は沢山の場所に行き遊びまくっているうちに、帰ってくるのを忘れてしまいました。あまりにも時間が経ったので、李玄はもう死んだと弟子たちが勘違いしてしまい、彼の肉体を火葬しました。李玄の魂が返ってきたら肉体がないことに気付き、仕方なく近くで餓死したばかりの足の不自由な物乞いの肉体に入りました。それから李玄はこの足の不自由な物乞いの体で暮らし、鉄の杖を使うことから、名前も「鉄拐李」(「拐」は杖の意味です)に改名しました。


ではこの策略が軍事の中ではどのような「屍」を借りて復活するのでしょうか?古人が「借屍還魂」について書いた説明文がこの点を見事に説明しています。「王朝が変わるとき、次の為政者はよく前の王朝の後継者をとりあえず王様に据えます。そこには前の王朝の死に体を借りて自分の地盤を固めるという意図があります。兵隊の名義を他人のものにして、実際に自分がその他人の名義を借りて攻撃を仕掛ける者は皆これを狙っています。」前の王朝が既に死んだも同然で、まるで屍のようです。それに取って代わりたい勢力はこの殻を使って自分の覇業の大義名分を得ることができる、そのような意味です。


典型例は曹操が取った「挟天子以令诸侯」、皇帝を人質にして皇帝の命令を借りて群雄に自分にとって有利な命令を下す、という策略です。後漢の終わりころ、天下が乱れ、群雄割拠し皆覇者になろうと争っていました。曹操も群雄の一人ですが、特に野心の大きい彼は中原(現在の河南省辺りで、当時の漢民族の中心地とされていました)を統一したいと思っていました。しかし曹操には説得力のある大義名分がありません。悩んだ曹操に策士がアイディアを出しました。群雄割拠の現状ではありますが、後漢王朝がまだ完全に滅んだわけではありません。もし後漢の朝廷を守るという名目で後漢現在の皇帝である漢献帝を自分の縄張りに来てもらえれば、後漢王朝の名目で他の群雄を討伐するもできるし、命令を聞かせることもできるようになるのではないでしょうか。曹操はこの策を聞き入れて、滅ぶ寸前の後漢王朝の「屍」を借りることで後の彼の覇業に多いに利することとなりました。


日本人がこの策略をどう見るか分かりませんが、この策を考えた人はどうやら意気揚々としています。「借屍還魂」の原文からもこのことが伺えます。訳しますと、「強い者の力を借りたくても貸してくれないか、制御することができない。弱い者は一生懸命自分を誰かに貸そうとする。この弱い、役に立たない者を借りてこちらの役に立ってもらう。決してこちらから弱い者(バカに近い意味)にお願いするわけではなく、弱い者が自分を使ってとお願いしに来るのだ。」如何ですか、とんだ上から目線でしょう?