あなたの知らない中国語!

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2021年8月6日(金) 每天五分钟 中国語リスニング 扎根在中国人心里的童话・寓言・神话・老故事4 中国人の心に根付いた童話・寓話・神話・昔話4

あなたの知らない中国語!

 

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原文

今日のリスニング


大家好!今天我继续来介绍一个扎根在中国人心里的,只要是中国人谁都知道的俗语,叫做“君子报仇,十年不晚”。君子在报仇的时候,哪怕花费十年时间也不算晚。这个俗语在历史上最经典的例子是日本人也很熟悉的“卧薪尝胆”的故事。这个故事非常经典,同时也存在多种说法,我们今后细说。今天我只简单介绍一下概要。


春秋时期吴王阖闾被越国打败,受了伤,最终因伤病死。阖闾在临死之前嘱咐次子夫差要为他报仇。夫差牢记父亲的话语,并且每天睡在柴木上为的就是通过疼痛来不忘记这个仇恨。后来夫差成功地击败了越国,俘虏了越王勾践。夫差让勾践带着夫人住在吴国的王宫里,让其做牛做马,为自己养马洗马棚。勾践忍受了这一切,几年后最终得到了夫差的允许,回到了越国。勾践心里暗暗发誓定要报仇,他在屋子里悬挂了一只苦胆,每天舔一下以不忘耻辱。最终勾践成功地击败了吴国,吴王夫差最终自杀。勾践从被俘虏到最终获胜花费了十年以上的时间,这就是“君子报仇,十年不晚”的由来。


我知道这个故事吐槽点很多,今后我会细说的,大家先不要着急。那么听了这个故事你会发现“君子报仇,十年不晚”这句话的重点在于“時間”。军事力量较弱的越国在被打败之后如果马上就想报仇的话恐怕只会落得国破家亡的后果。这儿需要等,等待时间来改变双方的优劣,等待时间来改变胜败的条件。越王勾践等了,他等了十年以上终于等到了自己的国家强了起来,等到了吴国的力量弱了下去。这个时候他才开始报仇,这也是君子报仇不怕花时间的理由。你要等得起才行,和韬光养晦有点类似。大家可以在现在的世界形势中发现类似的例子。


但是现代汉语中很多人对这个俗语的理解有所偏差,认为重点在于“报仇”。我会一直记着这个仇,十年之后我还记着,然后随时找机会报仇,变成这样一个意思了。这样的人你说可不可怕?我觉得这个思想还是很可怕的,首先会这么想的人肯定不是一个君子。以前我还记得看到过一个20年后学生为了“报学生时代被体罚的仇”暴打老师的新闻,真是不知道该说什么。所以我想要改变这个认识。正好我在豆瓣上发现了这样一个非常好的意见。


这个人说的大致的意思是这样的。一个君子如果记仇十年,那么他的每一天怎么可能过的像君子一样呢?他要是心里藏着一个哪怕是等十年都要报的仇的话,那么他每一天都有可能去说脏话,会去泄愤,会去记恨更多的人等等。为什么要给君子十年的时间呢?是因为通过这么长的一个时间,真正的君子会冷静下来去客观地看待这个仇恨,从而正确处理这个仇恨。比如是不是误会?是不是自己也有错?给予对方多少报复最合适?除了报仇我是不是还有其他更重要的事情要做,等等。这个作者最后写了一句经典的话,叫“报恩要及时,报仇要延迟”。我觉得这才是对“君子报仇,十年不晚”应该有的正确的理解。

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今日の単語とフレーズ


等得起

待てる、という意味です。ここの「得起」は「可能」を表す表現ですが、待つことができるというより、「待っていられる」や「待つ余裕がある」という意味合いが入っています。話し言葉と書き言葉両方で使えます。


例文:

“踢球踢不过就踢人,真是过分!输不起的球队最好不要来参加国际比赛。”


訳文:

「ボールを蹴って負けたからって人を蹴っちゃだめでしょう!ひどいね。負ける余裕のない国は国際大会に参加しないでほしい。」

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日は引き続き中国人の心に根付いている、中国人なら誰でも知っている俗語を一つご紹介したいと思います。「君子が敵を討つのに十年かかっても遅くない」という俗語があります。この俗語の意味を一番よく表しているのは日本人もご存知「臥薪嘗胆」の故事です。この故事はとても面白く、かつ沢山の説があるので今後詳しくご紹介するとして、今日はその概要を簡単にまとめたいと思います。


春秋の時代に、呉が越に破れ、呉の国王闔閭が傷を負い、そのまま病死します。闔閭が死ぬ前に次男の夫差に絶対に敵を取ってくれと頼みました。夫差は父親の言葉を守って、毎日薪の上に寝て、仇を忘れないよう薪の痛みで自分を戒めました。後に夫差が越の国に勝利し、越の国王勾践を捕虜にしました。夫差は勾践を呉の国の王宮に来させ、馬小屋の番人をさせたり、馬小屋の掃除をさせたりと、家畜のようにこき使いました。勾践はすべてを耐えて、数年後ようやく夫差の許しを得て国に帰ることができました。越の国に戻った勾践は心の中に復讐を誓いました。彼は部屋の中に苦い肝(きも)をぶら下げて毎日それを嘗める(なめる)ことで屈辱を忘れぬように自分に言い聞かせました。最終的に勾践は呉の国を破り、夫差を自殺に追い込みました。捕虜になってから最後の勝利まで十年以上かかったことから、「君子が敵を討つのに十年かかっても遅くない」という言葉が誕生したのです。


この物語はツッコミどころ満載で、今後詳しく解説したいと思います。ただこの故事を聞けば「君子が敵を討つのに十年かかっても遅くない」という表現のポイントは「時間」にあることがお分かりだと思います。軍事力の弱い越の国が負けた直後に復讐を試みても国が滅ぶ結果になるだけです。ここは待つ必要がありました。時間が双方の優勢と劣勢を変えてくれ、勝敗の条件を変えてくれます。越の国王勾践は待ちました。十年以上経ってやっと自分の国が強くなり、逆に呉の国が弱くなるまで待ちました。ここでようやく復讐に着手したのです。これが仇を取りたい君子が時間を掛けることを惜しまない理由です。待っていられなければいけません。「韜光養晦」、力を隠し蓄えてチャンスを伺う、という四字熟語に似ていますね。皆さんも世界情勢を見て思い当たる節があるのではないでしょうか。


しかし現代中国語ではこの俗語に対する理解を誤っている人が多く、その人たちはポイントが「仇を討つ」にあると思い込んでいます。俺はずっとこの仇を肝に銘じているぞ。十年後も覚えてやるぞ。そしていつでも敵を討つ機会を伺う、このような理解になってしまっています。とても怖い人ですね。私もこの考え方が怖いです。先ずこう考える人は君子であるはずがありません。中国で学生時代に受けた体罰の「仇を討つ」ために、20年後に生徒が当時の先生に暴行を働いたニュースを見た時は、どうコメントをすればいいか分からなくなりました。この良くない理解を変えるために色々調べましたが、「豆瓣(douban)」という知恵袋のようなサイトでこのような素晴らしい意見を見つけました。


この作者の言いたいことはこんな感じです。君子が仇を十年も覚えていたら、毎日君子らしく過ごせるはずがないと。心に十年経っても討ちたい敵をずっと持っていたら、彼は毎日暴言を吐いたり、腹いせをしたり、より多くの人を憎んだりするに違いありません。ではどうしてこの俗語の中に君子に十年もの時間を与えたのでしょう?それはここまで長い時間の中で、本当の君子なら冷静になって客観的に仇を討つことについて考えるようになるからです。どのように正しく心の中の憎しみを扱うのか。誤解なのかどうか。自分にも落ち度があるかどうか。どの程度の報復が一番妥当か。仇を討つ他にもっと大事なことはないか、などなど。この作者は最後にこんな素晴らしい文章を残しています。「恩はすぐ返せ。仇はちょっと待て。」これこそ「君子が敵を討つのに十年かかっても遅くない」の正しい理解だと思います。