あなたの知らない中国語!

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2021年7月26日(月) 每天五分钟 中国語リスニング 三十六计敌战计第三计“隔岸观火” 三十六計敵戦計第三計「隔岸観火」

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原文

今日のリスニング


大家好!今天我继续来介绍三十六计敌战计第三计“隔岸观火”。这个成语非常直白,从字面上就可以理解其意思。隔着岸观望,观看对岸的火事。对岸着火当然烧不到自己这边,所以觉得和自己没关系。在现代汉语中比喻见人有困难却不相助,采取看热闹的态度。😂武汉地区有一句类似的歇后语叫“黄鹤楼上看翻船—幸灾乐祸”。是不是觉得很过分呢?


不过古代兵法中的“隔岸观火”就不太一样了。这个计策是指当敌军内部明显出现混乱的时候,我方不必急着进攻,可以退一步静观其变。这样敌人内部会失去团结的理由,从而变得更乱,最后自取灭亡。等这个时候我方再进攻就轻松多了。听起来似乎是个很不错的计策,不过实际运用起来可不简单,你得看穿对方内部混乱的真相,预测其最终结果,再来选择是“趁火打劫”,还是“隔岸观火”。一旦判断错误,错过进攻的时机的话就得后悔了。


三国时期的曹操就曾经完美判断,实施过一次“隔岸观火”之计。东汉末年,曹操击败了当时的群雄之首袁绍,袁绍也病死在了家中。袁绍的次子袁熙和三子袁尚不得不投奔辽东太守公孙康。曹操的手下都觉得曹操应该趁热打铁,继续进攻公孙康,彻底消灭袁绍的势力。但是曹操却哈哈大笑,让军队撤退。曹操说:“不需要我们动手,公孙康自己会把二袁的人头送上门来。”


曹操之所以这么判断是有原因的。因为袁绍一直就有夺取辽东的野心,从辽东太守公孙康的角度来看,现在袁绍的两个儿子因为兵败而投奔自己,如果收留了他们的话,日后定会成为隐患。而且曹操正在和袁军打仗,他若收留二袁,肯定会得罪势力强大的曹操。但反过来说,如果曹操来进攻他的话,公孙康也就不得不与二袁联手来对抗曹军。


可是现在一看,曹操撤军了,这样一来公孙康就判断收留袁熙和袁尚有害无益。于是他设置伏兵将二袁擒拿,割下首级,派人送到曹营。这一切都在曹操的意料之中。怎么样,是不是非常聪明的战术呢?在第一次世界大战中美国所采用的战术也是“隔岸观火”,美国也因此成为了战争最大的赢家。


而在孙子兵法中的「火攻第十二」篇中也提到了类似的战术思维。当你放完火之后要先观察一下。如果火明明已经烧起来了,但是敌军却表现得很冷静的话就先不要急着进攻。等火势旺盛之后再根据情况选择进不进攻。大家可能也发现了,很多古代兵法有一个趋势那就是不打打不赢的仗。或许这也是中国人的一个秉性吧。

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今日の単語とフレーズ


过分

ひどい、度が過ぎた、度を超えた、という意味です。話し言葉です。


例文:

把丰满的女生叫做胖子,你也太过分了!


訳文:

ふくよかな女の子をデブと呼ぶなんて、あなた酷すぎるよ!

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訳文

今日のリスニング


こんにちは!今日は引き続き三十六計敵戦計第三計 「隔岸観火」をご紹介したいと思います。とてもストレートな四字熟語で、文字から意味が推測できます。向こう岸の火事を観る。火事が向こう岸に起きているから当然自分の方には来ない。だから自分には関係ない。現代中国語では困っている人を見ても助けないで、野次馬になって見物することを意味します。武漢地域に似たような歇後語(上句と下句から成る俗語の一種。上句がある状況の描写で、下句がそれに対する上手いツッコミ)があります。「黄鶴楼の上から黄河でひっくり返っている船を見物する。まさに、他人の災いを喜ぶ。」ひどいでしょう?


しかし古代兵法での「隔岸観火」は全く違います。この策は明らかに敵の内部に混乱が生じている時、我が軍は急いで攻める必要がなく、一歩退いて見物すべきと言っています。そうすれば敵の内部に団結する理由が無くなり、より混乱を極めて、最後に自滅する結果になります。その時に叩けば遥かに楽であるということです。とても良い策のように聞こえますが、実際に使うとなるととても難しいです。敵内部の混乱の真相を見極めて、結果を正確に予測してから「趁火打劫」にするか、「隔岸観火」にするかを決めなければなりません。判断を誤って、攻撃のタイミングを逃してしまったら後悔するしかありません。


三国時代曹操が完璧な判断で「隔岸観火」の計を実行したことがあります。後漢の終わり頃、曹操が当時群雄の長である袁紹を破いて、袁紹が病死する結果となりました。袁紹の次男袁煕と三男袁尚は仕方なく遼東太守公孫康という人に身を寄せることにしました。鉄は熱いうちに打てと、曹操の手下たちは皆公孫康を攻めて袁紹の勢力を徹底的に殲滅するよう曹操に助言しました。しかし曹操は笑って軍を退かせました。曹操はこう言いました。我々の手を煩わすことはない。公孫康自ら袁煕袁尚の首を差し出してくれるでしょう。


曹操がこのように判断したのは理由があります。実は袁紹は昔から遼東を奪う野心がありました。遼東の太守である公孫康からすれば、敗戦した袁紹の息子二人を受け入れたら、将来の災いになること間違いなしです。また今袁紹軍は曹操軍と戦っています。袁煕袁尚を自軍に入れたら、勢力の強い曹操を怒らせることになります。しかし逆を言うと、もし曹操が自分を攻めてきたら、袁煕袁尚と手を組んで曹操軍に対抗せざるを得なくなります。


ところで今曹操軍が撤退しました。そうすると公孫康にとって袁煕袁尚を引き入れることは害にこそなれ、利益になることは決してなくなりました。そこで公孫康は伏兵を忍ばせて袁煕袁尚を捕まえて、首を斬って曹操軍に献上しました。全て曹操の予想通りになりました。如何でしょうか?とても賢い策でしょう?第一次世界大戦時のアメリカが取った戦略も「隔岸観火」です。そのおかげでアメリカが戦争の最大の勝者となりました。


孫子の兵法第十二篇「火攻篇」にも似たような戦略思想があります。その内容はこうです。火を放った後まず観察すべきです。火が放たれているのに敵が冷静に見えるようなら攻撃を急がないことです。火が勢い付いてから、状況を見て攻撃するかどうか決めるべきです。皆さんもお気づきだと思いますが、古代の兵法の多くには「勝たない戦争はやらない」という傾向があります。これも中国人の特徴の一つでしょうか。